委員会発表

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★集会発表までの道のり 
〜保健委員会による発表を,2回の委員会活動で仕上げる〜
  

                                                 西田昌子


  【ポイント】 ○時間のない中でも,子どもたちに「何を訴えたいか」「何をどのように準備するのか」をしっかり考えさせる
          ○発表の練習は,個別評定で指導し進めていく
          ○発表後は,一人ひとりに感想・反省を書かせ評価し,今後のやる気につなげる
          ○発表時の写真を渡し,家庭で話すよう促す
          ○写真はほけんだよりにも掲載し,振り返らせる


■集会発表の準備をするにあたり,まず,こんなことを考える。
 1 どんな発表にするのか? →劇? クイズ? (説明やお願いだけの発表はしたくない)
 2 どんな内容にするのか? どんなことを伝えたいのか?
 3 役割分担はどうするか?
 4 準備物は何か?
 5 準備はいつするのか?
 6 練習はいつするのか?

 発表の日(今回は10月10日)から逆算して計画を立てていく。
 発表まで,「委員会活動」の時間は2回しかない。9月8日と10月6日。
 9月8日に上記の1〜6まで決定し,10月6日には体育館で練習することとした。

■【9月8日:委員会活動】
 発表テーマは「目の健康」。
 ブレインストーミングで,「目を守るくらし」について必要だと思うことを出させる。
 それぞれ紙に書かせたところで共通点を○で囲ませる。
 共通していたのはこれだけ。

 1 本を読むときは30cm離して読む
 2 30cm離して書く
 3 テレビは離れて見る
 4 ゲームのしすぎはダメ
 5 食べ物に気をつける

 このほか次のような意見も出ていた。
 暗いところでテレビを見ない,前髪を目の近くまで伸ばさない。

 そこで, 

 どんな発表にするのかを考える。

 子どもたちは,「クイズ」がいいと言う。
 『劇仕立にしてはどうか?』と私が意見を出す。
 子どもたちは『日にちがないのでセリフを覚えられるか不安』だと言う。
 『ならば,演技者・問題を出す人・解説と分かれたらどうか?』と提案する。
 子どもたちは賛成。

 さっそく次のことを話し合わせ,メモさせる。

 1 問題数は何問にするのか?
 2 どんな問題にするのか?
 3 役割分担はどうするか?
 4 準備物は何か?
 5 いつ準備するのか?
 
 問題数は5問に決定。
 2択で手を挙げてもらうことにする。(みんなに参加してもらうような発表をいつも考えている。)
 役割は博士1名,演技者4名,クイズを出す人2名に決定。
 それぞれ何をするかも決定。
 準備物もどんどん出され「作らなければいけないもの」は以下となった。
                  
 1 テレビ・ゲーム機
 2 巻物
 3 野菜や肉のイラストカード
 4 2メートルのリボン
 5 「10」「A」「B」と書いたカード

 画用紙,段ボール,リボン,マジック,色鉛筆などを準備しさっそく準備物作りに取りかからせた。
 私はというとファックス原稿用紙に手書きで台本を書いていく。(子どもたちに意見を聞きながら)
 発表時間「5分」ということを考え,書いていった。
 9月8日の委員会活動はここまで。私も子どもたちも途中だった。

 それからしばらく忘れていた。(わけではない・・・。)
 運動会が21日に予定されていたので,私も子どもたちもそちらに集中。
 保健室は不調者でいつも満員だった・・・。

 運動会が終わって
 9月24日から昼休みに手の空いている保健委員がちょこちょこと来室。準備物作りに励む。
 台本も完成し,印刷して配付。それぞれ持っている表紙に貼らせる。

 10月3日,ほとんどの大道具・小道具が出来上がる。
 準備物はすべて大きなカゴ(洗濯かご)にひとまとめにしておく。

■【10月6日:委員会活動】
 いったん保健室へ集合し,道具を持って体育館へ移動。
 机・椅子など全て準備をしたところで,練習開始。
 気づいたところでその都度ストップをかけ,指導し,やり直させ,先に進んでいく。
 例えば次のようなことである。

 1 声の大きさと話すスピード
 2 目線
 3 動作(演技と次の演技への移り方)
 4 始めと終わりの礼の仕方
 5 道具の位置や向き

 個別評定で一つひとつクリアさせていく。ほめる!
 残り時間15分となったところで,始めから通し,時間を計る。(6分45秒)
 丸くなって座らせ,反省をみんなでする。1分間考えさせたあと,一人ひとりに言わせる。
 出たことはメモ。これだけの意見が出た。

 1 新たに作った方がよい小道具(首かけの「A」「B」のカード)
 2 道具の修正(文字を太くする)
 3 机・椅子の調節
 4 次への動作を機敏に

 10月7日〜8日の昼休み,手の空いている子どもたちが道具の作成や修正をした。

 10月9日の昼休み,体育館へ集合し練習。
 子どもたちは動きをしっかり覚えていた。
 す〜っと流れる。
 時間を計ると5分27秒。

 練習を終え,さて片づけよう!というところで問題発生・・・。
 なんと,委員の児童一人が『家の用事で明日欠席する』と言う。
 『え〜〜〜〜〜〜〜〜っ』という感じだったが,どうにかするしかない。
 急遽,役割分担しなおす。
 もう時間が来ていたので,明日の朝からもう一度練習することにして,この日は終了。

■【当日朝】
 私はこの日,「交通街頭指導」のため,8時過ぎに体育館へ。
 もう子どもたちは集まって練習していた。
 黙って後ろで見ていたら,欠席児童の分もうまく役割分担し何事もなかったかのようにうまく流れている。
 すごい!子どもたち。

 『上手!本番も頑張ろう』と笑顔で励まし,本番に臨んだ。

■【本番】
 2校時と3校時の間「全校朝会」の時間である。
 今日は委員会発表と校長講話。
 まず始めに委員会の発表であった。
 私は後ろの真ん中に立ち,ストップウオッチとデジカメ片手に子どもたちを見守った。

 一人ひとりよくがんばっていた。
 全校児童もシ〜ンとなって聴き・よく見ていた。
 手を挙げたり,姿勢をつくる動作化も全員が参加していた。

 スムーズに進み,時間は5分2秒。
 終了してから子どもたちをしっかりほめた。
 すぐに写真をプリントアウトし,昼休みには子どもたちに渡した。
 家に帰って保護者の方に写真を見せ,話をするように伝えた。
 また,「本番の反省」と「これまで取り組んで来ての反省・感想」を台本に書いてくるよう指示した。   

 その後のほけんだよりには,集会時の写真を載せ,振り返ることができるようにした。
 各教室には掲示してある。             

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