<なろう!
                                                               西田昌子

■12月〜2月の保健目標を「手洗い・うがいをすることができる」に絞っている。
  かぜ・インフルエンザが流行するこの時期、子どもたちに徹底させたい。
  しかし、水が冷たい・寒い・めんどう・・・などという理由で、なかなか実行できない子どももいる。
  また、手洗い場へいっても、あっという間にすませるという子どももいる。
  そこで今回は、とくに「うがいの仕方」にポイントをしぼり、全校朝会で保健委員会から以下のような発表をした。
 
  【時間:全校朝会(3分間)】 【対象者:全校児童146名】 【場所:体育館】
  【準備物】台本、手洗い場天井の掲示物(うがいする子さん)、巻物(「手洗い」「うがい」と記入したもの)
        うがい人形、コップ、バケツ
 
  ★保健委員は4年〜6年生の児童7名であるが、今回は4年生3名で発表した。

 ■以下、発表の流れである。
 ○児童会:「保健委員会お願いします」
        (事前に、司会進行の児童と担当教諭へ、委員会発表のことを伝えておく。)
 ○保健委員・・・元気よく返事をして前に出る。
 ○保健委員・・・3人並んで、深々とおじぎをする。

 A子さん:おはようございます。保健委員会です。
       今月の保健目標は、「手洗い・うがいをていねいにすることができる」です。 
 

  「手洗い」「うがい」というとき、他の2人がタイミングよく巻物を広げて、みんなに提示する。  
       
 

  B子さん、一歩前へ出る。

 B子さん:手洗いは、手についた汚れや、目に見えないばい菌を洗い流すために大事です。
       30秒間、ていねいに洗いましょう。

   C男くん、一歩前へ出る。

 C男くん:うがいは、のどの奥にくっついたばい菌を洗い流すために大事です。
       みなさん、いつもどんなふうに、うがいしていますか?

  A子さんとB子さんは、コップを持ち、横向きでうがいをするまねをする。
  (A子さん:前を向いて。 B子さん:天井を向いて。)
  

 C男くん:A子さんとB子さん、どちらがいいですか? 手を挙げてください。
       A子さんだと思う人! B子さんだと思う人!
  
  →ほとんどの児童が、正しい方に手を挙げた。(頭ではわかっているようだ・・・)
 
 
 C男くん:手をおろしてください。
         正解は、B子さんです。なぜなら、きちんと天井を向いているからです。

  B子さん、「うがい人形」を準備する。 C男くん、水入りコップとバケツを準備する。

  ※「うがい人形」は・・・『からだの学習ミニ保健指導』(東山書房)より 修正追試。
    (ペットボトルを切り取り、口腔内に見立てたもの。細かくちぎった発砲スチロールを着色し水で濡らしてくっつけておく。)
        赤い画用紙を貼り、口腔内をイメージ。

 A子さん:このように、のどの奥にウイルスがくっついているとします。
 

  B子さん、うがい人形をみんなに提示する。 

 A子さん:前を向いてうがいをしたのでは、なかなかとれません。

  C男くん、うがい人形に水を入れる。 B子さん、実演。

 A子さん:天井を向いてうがいをすれば・・・

  C男くん。うがい人形に水を入れる。B子さん、実演。(人形を天井向きにする) 
  
  →子どもたちは、注目して見ていた。

 A子さん:このようにしっかりとれます。
 
  A子さん、天井の掲示物を準備する。     以前、本校勤務の岡本和子氏 作成 →
 B男くん:手洗い場の天井には、「うがいする子さん」が貼ってあります。
       これを見ながら、5秒間しっかりとガラガラうがいをしましょう。
 
 B子さん:これで終わります。

  3人整列し、深々とおじぎをして自分の席へ戻る。

 
■この発表後、うがい人形を保健室に置いていると、とても興味を持って見ていた。さっそく実演してみせる。
 手洗い場を見回ると、しっかり天井を向いてうがいをしている子どもが多くなった。
 それでも時々・・・、『うがいする子さんよ』と、天井を指さし声をかけている。

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